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賃貸アパートを相続した

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賃貸アパートの相続は問題含み!

賃貸アパートも当然相続財産ですが、通常の財産と違って家賃収入が伴いますから、場合によっては遺産分割に複雑な様相を呈してくる場合があります。

法定相続人が1人で、その人が相続する場合は賃借人に対する賃貸人の変更と賃料の振込先変更の通知を行う必要はありますが、それ以外特に問題が発生するということはありません。

多くのケースで問題となるのは、相続人が複数いて遺産分割協議がまとまらないときです。この場合は解決まで、紆余曲折することになります。

次の相談事例の法律的な観点からの説明です

先月父が亡くなりました。父は生前、アパートを建て、その収入で生計を立てていましたが、家族の間で遺産分割協議がまとまりません。

父が亡くなった後から生じる家賃収入は建物を相続する者が当然取得できることになるのでしょうか? 相続人は、母と兄と私の3人です。

家賃は法律上、法定果実とされる

家賃は建物の使用の対価として受け取るもので、民法で定められている法定果実といわれるものです。アパートの持ち主は貸した日数に応じて家賃を受け取る権利があります。

家主が亡くなった場合の家賃は誰に属する?

アパートの持ち主が死亡した場合は、その立場は相続人に移転することになります。当然、建物の所有権も相続人に移転することになりますが、法定相続人が複数いる場合は、相続人で協議して建物の所有権を誰にするか決めることになります。全員で共有することもできます。

遺産分割協議の結果、建物の所有権を一人の相続人が取得した場合

その場合は、相続の開始時(つまり、父親が死亡したとき)に遡って建物を取得したことになりますので、家賃は、相続人の間で分配方法を決めなくても一人の相続人が取得できるとする考えがあります。

しかし、一方では、相続開始から協議がまとまるまでの間の家賃収入は、建物の所有権の帰属とは別に考えるべきであるという説があり、この方が有力となっています。

家賃の取扱いは話し合いで決められる

前記のように、家賃の帰属に関して見解がわかれていますが、要するに家賃収入は建物の所有権の帰属とは別に相続人の間で協議して取得者を決めることができます。

遺産分割協議がまとまらない!

家賃の取扱い、賃貸アパートの相続について、相続人間での協議が整わず家庭裁判所の審判の手続になったとき、家賃収入を遺産として別に取り扱うことができるのかどうかも議論のあるところです。

遺産分割が確定するまでの家賃収入は、遺産から独立した各相続人の共有財産ドあって遺産ではないという説からは、最終的な処理は裁判によらざるをえなくなりますが。

実際には家賃収入を遺産分割の対象に含めて処理しているのが、趨勢となっています。

結論からいうと、建物の所有権を最終的に誰のものにするかということと、相続が開始してから遺産分割協議がまとまるまでの家賃収入はそれぞれ別個の財産とされます。父親の財産を分割するとき、建物を誰が相続するかは別にして、家賃は建物とは別に各自の相続分に応じて分配することも可能です。話し合いによって母親一人が取得することも可能ですし、建物を相続する人が相続開始から分割協議がまとまるときまでの家賃を取得することも可能です。
以上が法律上の見解をもとにした取り扱いです。

※賃借人との関係ではどのように扱うのか

賃貸借契約中に賃貸人(家主・地主)が死亡した場合、当該不動産の所有権を相続した者が、原則として賃貸人たる地位を承継します。

その場合

  1. 再度賃貸借契約書を作成する必要があるのか
  2. 家賃等の振込先を変更する必要があるのか

 の問題があります。

1.再度契約の必要性について

結論から言うと、相続人は被相続人の地位をそのまま承継するから、といって直ちに新しく賃貸借契約書を作成し直す必要はありません。もちろん、後日のトラブルを避けるため、再契約することも、賃借人の同意・承諾があれば可能ですが、タイミング的には次回の契約更新時というのが原則でしょう。

この場合でも、「賃貸人変更通知書」などで、次回更新時に新しく契約書を作成する旨をあらかじめお知らせしておけば十分だと思います。

2.家賃等の振込先等の支払方法の変更の必要性について

これは必要です。亡くなった人の銀行などの金融機関は口座名義人の死亡を知った段階で、口座を封鎖するからです。したがって、賃貸アパートの所有者が亡くなった場合はできるだけ速やかに、相続により賃貸人が変更したのことの通知と振込先の変更通知を出す必要があります。

変更通知の書面の記載の留意点
  1. 相続により賃貸人が変更した事実
  2. 賃料の振込先等支払方法の変更
  3. 新しく契約し直す場合には再契約に関すること(次回更新時に新しく契約書を作成する等)

当事務所では次のような案内分を参考に提供させていただいてしています、事案に応じて内容を書き直し活用してください。

法定相続人が複数いて、遺産分割協議で話がまとまるまでの間は、賃借人に対しては、法定相続人をを代表して、一人が賃料を代表して受け取ることします

(もちろん、暫定的に代表者が受け取ることについても、相続人間の合意は必要でしょう)相続不動産の管理・賃料の請求・・・相続財産においては、あなた方3人で協議の上遺産分割しますが、それまでは3人の共有になりますので、賃借人に対しては、相続人の一人が代表して賃料の支払いを請求できます。権利関係の調査・確認・・・お父さんの遺産については、遺産分割協議が成立するまで、すべての不動産はあなた方3人が、それぞれ3分の1の割合で相続し、賃貸人の地位も承継します。

受領した賃料は、専用の銀行口座を開設して入金し、賃貸物件の管理に要する費用などをその口座から出すことにすれば、相続人間の紛争を防ぐことができます。そして、相続後の賃料や更新料などの収益金の分配については、遺産分割の対象に含めて協議することができます。

しかし、遺産分割協議が成立しない場合には、遺産分割までの賃料等は、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するとの最高裁判所の判決が出ていますので、兄妹3人がそれぞれ3分の1ずつ取得することになります。

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